壊れた歯車を再生し、貴社の生産ラインの復活を。金子歯車工業(株)
ゴールデンウィークの明けた5月8日(木)、今日1社目の取材は、 金子歯車工業株式会社さん です。(^^)
金子歯車工業さんの歴史は古く、昭和14年に創業、会社設立は昭和19年です。
戦前から続いている会社です。(^^)

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対応してくださったのは、代表取締役専務の金子佳久(かねこ よしひさ)様です。
非常に聡明な方で、こちらの質問には的確に応えて下さるし、筋道立てて話して下さり、
私たちも分かり易かったです。金子さん、ありがとうございます!(#^^#)

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これが貴社の手掛ける スパイラルベベルギヤ(傘歯車) ですね!(^^)
おや、ここの部分(写真中)。歯が欠けていますね!

「そうなんです。最近こういう依頼が増えました。弊社は多品種少量・材料からの一貫生産を
 行っていますが、壊れた歯車を再生するお仕事も請けさせて頂いています」(金子さん)

もう少し詳しく教えて頂けますか? (^^;

「どの工場も歯車で困っていることが多いのですね。高度成長期に設備を導入した工場の生産ラインは
 歯車が原因でそろそろ故障が発生している時期です。壊れた歯車を再生させたいというニーズはあり
 ます。当時のメーカーが無くなって図面がない状態でも私たちにお任せください」(金子さん)

図面が無くても大丈夫なのですか?  (゚△゚;)え!?

「はい。弊社で歯車の解析をして設計図面を起こし歯車を再生させます。レシオ(減速比、増速比)を
 変えて再設計することも可能
です。クラッシックカー(1973年製のベントレー)のデフのギヤを
 再生したことがあります。マニアの方に大変喜ばれました(笑)」(金子さん)

※デフとは、デファレンシャルギヤ(差動歯車)の略語です。エンジンで起こした動力を車輪に
 伝えるための重要な装置で、1つのエンジン出力を2つの異なった回転速度に振り分けて伝える
 ことができます。

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航空機部品のギヤの数々。

「特殊車両向けのギヤや、ヘリコプターのサーチライトの可変部分のギヤなど、
 色々なギヤのお仕事をやらせて頂いています」(金子さん)

金子さん、工場も見学させてください! (^^;;

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左:工場内では、ベテランから若手に技術継承がなされています。
中:航空機部品の削り出しも行っています。
右:工程内に3次元測定器があり、検査がOKのもののみ次工程に進めます。

「私の祖父の代には、航空機の部品を作っていたンです。それからしばらく中断していたのですが、
 またこうして航空機の部品を私の代で作るようになり、原点に返ってきたと言うか、感慨深いものが
 ありますね」(金子さん)

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左:歯車に歯が切られていく様子です。大きなカッターと歯車のそれぞれが回転します。
中:こちらの歯車は、まだ歯の溝が浅い様子が分かります。(^^)
右:こちらは歯が欠けた歯車です。この様な歯車も金子歯車工業さんの手にかかると甦ります!(^^)v

「弊社はスパイラルベベルギヤ を少量多品種生産できる日本で数少ない会社の1つです」(金子さん)

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左:巨大な歯車を切る機械です。直径は2mほどあるでしょうか。
中:「歯車を製作する工程はバーコードで管理されます」と説明する金子さん。
右:これは巨大なモーターの主軸部分です。こんなものを作るのですね。 (゚△゚;)!

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こちらは会議室に飾ってある歯車のサンプルです。歯の切り方も直線・斜線・曲線と種類があります。
直線よりも斜線、斜線よりも曲線の方が噛み合い率と強度が上がります。(写真左、写真中)

貴社は、JIS Q 9100の資格も取られているのですね?(写真右)

「リーマンショックがあった翌年の2009年に助成金を利用して社員教育を行いました。
 その一環で、実行責任者を決めて取得に向けて活動しました。取得に3年ほどかかりましたが、
 従業員中心で取得することに価値があったと思っています」(金子さん)

金子さん、技術以外で貴社の特徴はどんなところにありますか? (^^)

「20名ほどの会社なのに人材教育に投資していることでしょうか。
 QC活動や5S活動など提案改善活動には、それぞれ実行責任者を置いて任せています」(金子さん)

どんな会社作りをされているんですか? (#^^#)

「全員参加型の風土作りですね。経営計画を発表するときに『顧客の創造、技術の創造、文化の創造』と
 常に社員に言っています。前者2つは企業として当然ですが、文化の創造は時間と手間がかかるもの
 ですし、意識して造っていくものだと思っています」(金子さん)

何も行動しないところに文化は生まれない、ということですね。将来が楽しみですネ! (#^.^#)

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会社の敷地内にあるメタセコイアの木です。みんなで眩しげに見上げました。

「この木はね、私が子供の頃は人の背丈ほどの高さでした。でも今はこんなに大きくなりました。
 一度工場の敷地を整備する話があって、この木を切る話が持ち上がったのですが、
 私も一緒に育ってきた感があって、この木だけは・・・切れませんね!」(金子さん)

金子さんは、この木にご自身の姿を重ね合わせている様に見受けられました。
それは、切れませんよね。むしろ大切に残すべきですよね~!(#^^#)

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金子さんとともに。「金子さん、展示会一緒に頑張りましょうね!」(^^)

このブログを読んでいるあなた!是非、金子歯車工業のブースに足を運んでくださいネ!!
歯車で困ったことがあれば金子歯車工業ですよ~。(^o^)/


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