超硬切削工具を作る。株式会社松岡カッター製作所の技術継承。
「ドイツ製の最新のマシンもあるけど、本当に使いこなせるのは熟練の技術が
あってこそだよね」と、人工ダイヤモンドなど超硬切削工具メーカーである
株式会社松岡カッター製作所の松岡克彦社長はそう語ってくれました。
確かにドイツ製のマシンは性能が良いらしいのですが、すべて自動化すれば良いと
いうものではなく、同じものを手作業でも作れることが大切だそうです。
「最新設備と創業以来の技能継承のバランスが弊社の強み」(松岡社長 談)
これは、その超硬切削工具を作るドイツ製のマシン。数値的な裏づけは、高性能マシンならでは。
工場内は奥行きが広く、従来の汎用性マシンと最新の高性能マシンが同居しています。
PCD(多結晶)ダイヤモンド工具を作成しているところ。
※PCDダイヤモンド:人工ダイヤモンドのこと
松岡カッター製作所には、実は、こんな逸話があるのです。
以前、沢山の仕事を請け負った際に、マンパワーのバランス上、どうしても
外注に作業を依頼せざるを得なかった。その時、外注を使用して納めた製品に
問題は無かったが、外注を使ったというその1点でお客様からクレームが来た。
「私たちは御社の技術を買っているのです。外注を使うとは何事か」と。
それ以来「お客様はそこまで我社の技術を信頼してくれているのか」と思い、
「今まで以上にお客様満足度を向上する様、社員に徹底した」(松岡社長 談)
快活に話す松岡社長。とにかく「よく話す人」です。(^^;;
左:社員の手作業による仕上げの様子。1つ1つを丁寧に仕上げる。
右:今ではあまり見られなくなったという、ガス溶接によるロウ付け作業。
先輩社員から、新入社員への指導の様子。
こうして、今日も技術の継承が行われています。
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