鍍金の種類の豊富さと受入の柔軟性。しかも納期厳守の丸長鍍金(株)

4月16日(木)、本日2社目の訪問取材は、静岡市清水区にある丸長鍍金株式会社さんです。
今日は、2013年に新しくオープンした浜松工場の方にお邪魔しました。
対応して頂いたのは、浜松工場長の瀧井貞夫さんです。
丸長鍍金さんも、機械要素技術展には初めての参加ですね。(^^)

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瀧井さん、本日はよろしくお願い致します。
丸長鍍金さんの業務内容を教えてください。(^^)

「弊社の業務内容は表面処理になります。表面処理には塗装・アルマイトといったものがありますが、
 弊社では金属上の鍍金です。鍍金の目的として、防錆・装飾・金属に付加価値を付ける機能鍍金の
 3本の鍍金をやっております」(瀧井工場長)

今回出展する製品について教えて下さい。

「弊社でやっている中で、特徴的なものとして『抗菌鍍金』、鍍金の厚みで製品を作る『電鋳』、
 この2つをメインに出展したいと思っています」(瀧井工場長)

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抗菌鍍金の特徴を教えて下さい。

「弊社の抗菌鍍金は、ステンレスの上に銀鍍金をしています。銀鍍金を施すことで、
 JIS規格で定めた基準値の倍以上の効果が得られるのが実証されています」(瀧井工場長)

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電鋳の特徴について教えて下さい。

「電鋳と言うのは鍍金の厚みで製品を作る技法になります。弊社では、ニッケル・銀・銅の3種類を
 使って鍍金しています。作り方は、マニホールドという中子の上に鍍金を何ミクロンから何十ミリ
 という厚みで生成させます。その後マンドレルというものを溶かしたり引き抜いたりして製品を
 作ります。電鋳の一番の特徴は、反転性が優れていることです。こういった形状は機械加工では
 出来ません。反転の型を作っておいて、その上に鍍金をします。加工された製品がそのまま反転
 され製品が出来るという技術です」(瀧井工場長)

どれくらいの品数から鍍金を受注するのですか?

「弊社のお客様には、1つの品物を鍍金して欲しいという方から、毎月500万個を発注されるお客様
 まで様々な方がいらっしゃいます。500万個の発注の方は、ドイツの大手自動車メーカーさんから
 直接頂いております。1品ものから量産まで、弊社は対応致します」(瀧井工場長)

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お客様のメリットはその他に何が挙げられますか?

短納期であることを一番に考えています。品質、コスト、納期と3つ重要なものがありますが、
 その中でも特に短納期であることを重要視しています。製品を頂いて、その日のうちに納入する
 ことも場合によってはあります。朝に製品を頂き、昼に納入することもありました」(瀧井工場長)

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もう一つの特徴として『多層鍍金』というものをお伺いしているのですが。
それについて解説してくださいませんか?

「鍍金の種類によって色々な特徴があります。多層で一番多いのはパイプの中に鍍金する場合です。
 電気鍍金の場合は鍍金が付きませんので、まず無電解鍍金というものをします。その上に、より
 防錆能力を持たせたいので亜鉛ニッケルを付けると。それぞれ特徴をもった組合せでお客様の
 要望に応えていきます」(瀧井工場長)

無電解鍍金や亜鉛鍍金とは、それぞれどんな特徴があるのですか?

「無電解鍍金というのは、ニッケルとか錫とか種類も豊富なのですが、今お話した無電解ニッケル
 でして、無電解の特徴はどんなところにも均一につくということです。亜鉛ニッケルとは防錆の
 特徴があります」(瀧井工場長)

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会社としての強み(特徴)は、どんなところでしょうか?

弊社の特徴は、鍍金の総合デパートとでも言いましょうか、どんな鍍金でもやれるということです。
 稀に取り扱っていない鍍金の依頼もあるのですが、そこは外注ネットワークでカバーしております。
 どんな品物でもご相談頂ければ対応致します。そこが弊社の一番の強みです
」(瀧井工場長)

鍍金をお願いしようと思ったら、まず丸長鍍金さんにご相談すれば良いワケですね! (#^o^#)b

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写真:丸長鍍金さんの鍍金の数々。こんなものにまで鍍金が・・・!(^^;

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丸長鍍金さんには、浅田孝様という大ベテランがいらっしゃいます。(^^;;
鍍金技能士を毎年育成しているとお伺いしておりますが。

弊社の顧問の浅田ですが、現在(2015年)85歳で未だ現役の鍍金技術者です。弊社の創業時から今まで
 ずっと働いて頂いております。現代の名工として国の認定を受けていますし、その翌年黄綬褒章を受章
 し、静岡県の技術マイスターにも選ばれています。
浅田顧問の主な仕事としては、弊社の若手技術者へ
 の鍍金技術の継承と共に、地域への貢献ということで、小中学校に出かけて生徒と一緒に実験をしてい
 ます。弊社の中では鍍金技能士の教育担当です。お陰様で、弊社は現在1級で6名、2級で31名が鍍金
 技能士の資格を持っています
」(瀧井工場長)

高品質を保つ体制や品質検査について教えて頂けますでしょうか。

「前述の500万個の製品の鍍金に関しては、受入れ時に抜き取り検査を実施し、出荷前には500万個全て
 について外観・膜厚の測定
をし、抜き取りで耐食テストを併せて実施しております。入って来るところ
 から出ていくところまで一貫して検査して品質を高く保つ努力をしています」(瀧井工場長)

工場も見学させて頂きました。ありがとうございます!(^^)

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写真:浜松工場は環境を意識して設立されました。
   トップライトは熱を遮断して光だけを取り込んでいます。水銀灯はなく全てLEDです。
   屋上には太陽光発電パネルがあり、水はリサイクルされます。(#^^#)

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写真:工場の鍍金ラインの様子です。

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写真:工場の鍍金ラインの様子です。

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写真:工場の鍍金ラインの様子です。

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恒例の「展示会、頑張るゾ!」のポーズです。
右から池田宣隆営業課課長、瀧井貞夫浜松工場長、古本修一技術品証課課長、私小吹。

最後に、機械要素技術展に向けての意気込みをお聞かせ頂けますか。(#^^#)

「日本最大級ということですので、弊社の技術を全国にお披露目するんだという意気込みで
 3日間頑張りたいと思っています」(瀧井工場長)

鍍金のことなら、何でも丸長鍍金さんに相談ですよ!
静岡県ブースであなたのご来場をお待ちしておりまーす!(^o^)/~

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